ハード リセット (本体のリセット) を実行する ハード リセットまたは強制リセットは、コンピューター メモリ内のすべての情報を消去します。 お使いのコンピューターをリセットすると、システムは強制的に BIOS とハードウェア間のソフトウェア接続を消去し、再確立します。 デフォルトの BIOS 設定に戻す BIOS のデフォルト設定を復元するには、BIOS セットアップ画面を開きます。 HP PC ハードウェア診断を使用して、ハード ドライブをテストします コンピューターが Windows を開かない場合でも、HP PC ハードウェア診断プログラムを使用してください。 ハード ドライブを取り付け直す ハード ドライブにしっかり接続されていない場合、ブートデバイスが見つかりませんエラーメッセージが表示されることがあります。 HP System Recovery を実行する HP System Recovery を実行する前に、個人データをバックアップしてください。詳細については、オペレーティングシステムを選択してください。 手順についてさらに詳細を確認したい場合は、こちらをクリックしてください。
1986年は、横井氏にとって最後の教員生活だった。3月18日の午後、体育館で二日後に控えた卒業式の予行練習を行い、その後片付けをしていた時、突然背後から「横井先生」と声をかけた男がいた。
「誰だろうと思って振り向くと、細身の男性が立っていました。それが、16年後に私がテレビを見ていてアッと驚いた蓮池薫さん(当時28歳)だったのです」
その男は、自分は北朝鮮から非合法な手段で渡航したこと、しかも日本人であることを告げた。
「実は私は、日本海沿岸で、無理やり工作員によって拉致されました。殴られた末、袋に詰め込まれ、船で連行されたのです」
横井氏が、「日本海沿岸と聞いて『ひょっとして、小浜ですか』と聞いてみました。福井県小浜市は、幼少時代の思い出の町だったのです」と訊ねると、その男は顔色を変えて「○○のことを知っているのか」と詰め寄ってきた。
「○○とは誰か」と問い返すと、「○○は私の部下で友人だ」と答えたという。「この時、蓮池さんが口にした○○という名前については、記憶にありません。しかしいま思えば、小浜出身の拉致被害者・地村保志さんだったのでしょう」
またその男は、横井氏が法学部を出ていることを知っていたので、「この言葉を聞いて再び怖くなりました。私が愛知大学法学部を出ていることなど、どこで知っているのでしょう」と恐れた。その男は、自分は「あなたと同じ、大学の法学部で学んでいた時に拉致」されたが、北朝鮮では「金正日政治軍事大学を卒業し烽火大学に進学した」と自慢げに語り、そこで「格闘技、軍事訓練、工作訓練・・・。そんなことばかり」を学んだという。
さらに横井氏を訪ねた理由について、
「それは、日本の革命運動を日本で実現させるためです。いま北朝鮮には、100人以上の日本人が集まってきています。その中には、私のように拉致された人もいますが、自発的に来た人もいます」と語った。
「私はようやく蓮池さんが私に接近してきた目的が分かりました。左翼運動の世界では名の知れた私を北朝鮮に連行し、革命運動に参加させようとしたのです」
当時横井氏は「社会主義労働者党」を結成し愛知県委員長に就任、この年7月の参院選出馬を決めていた(4万410票で落選)。その男は横井氏の経歴を見込んで、「100人以上の日本人」のリーダーに仕立てようとしたのである。
「それはかつてあなたが拉致されたように、私をいまここから拉致して、同様のルートで北朝鮮に連行するということですか」しかし男は「われわれの指導者として迎えようというあなたにだから、こうして頭を下げている」と説明した。
横井氏が「日本人のリーダーなら、(よど号乗っ取りの主犯)田宮高麿が平壌にいるではないか」と返すと、田宮には問題があり統率力がない、だから田宮に代わる指導者として横井氏を迎えようとしていると語る。「金正日同志も田宮が指導者ではダメだという意向です」
「悲しいことですがね、私なんか、長良川の鵜飼いの鵜のようなものなんですよ。首にヒモを巻かれて魚を捕らされる、あの鵜です。だから鵜の気持ちは、痛いほどよく分かりますよ」
しかし横井氏に男の「身の上を同情するような余裕」はない。「社労党の愛知県委員長という重責にあり、愛知県から出る気はない」と断ると、男は「態度を一変させ」「眉間にしわを寄せ」、「ここまで話した以上、このまま帰すわけにはいかない。あなたを拉致してでも北朝鮮に連れていく」と凄んだ。
気づけば体育館の壇上や2階通路には、見覚えのない3人の男たちが横井氏を睨んでいた。
「私は3日前に、愛知県庁の記者クラブで参院選の出馬会見を開いたばかりだ。国政選挙の候補予定者が突然失踪したら、日本の警察が黙っていないぞ」
こう言い返されて男は困惑し、他の男らに歩み寄り話し込んでいた。数分後、男は横井氏の所に戻り、「脅すような口調で告げました」。
「分かった。あなたを連れて帰るのは諦める。その代わり、いまここでした話を口外したら命はないぞ」
横井氏は恐怖でその場にへたり込んでしまった。
「週刊現代」は真偽の程を確かめるために、昨年12月中旬横井氏を伴って新潟県柏崎市の蓮池氏宅を訪れた。横井氏が「20年前に蓮池薫さんと愛知県で会った者です」と告げたが、妻の祐木子氏は「主人はいません」と言うばかりだった。そこで横井氏は「ぜひ国民に真実を語ってください」という手紙を託したが、12月20日現在、返答はないという。